2012年11月27日火曜日

間伐作業


 

9月、間伐現場に山主さんが来てくれました。
(白いヘルメットの方)
ご自分で薪材を運び出している方なので、
間伐の方針にも関心があります。
残す木の周りを伐って、光をあてる・・
「伐り過ぎないかい?」何度か説明し、
やっと納得していただきました。
「このシラカバは自然に生えてきたの?」
そうなんです。
植えたカラマツと一緒に成長してきたんですね。
カラマツと同じくらいの大きさになっています。
実は、原木の売り上げも、カラマツとあまり変わりません。
でも、なかなか理解してもらえません。
自然に生えた広葉樹は、
あまり価値のないものと思われています。



道の上にカラマツを引っ張り出し、
チェンソーでカットします。
製材用は3.65m、パルプ用は2.4m。
今回はその2種類です。
工場の受け入れ規格を確認しておかないといけません。
道にむかって木を切り倒しておいて、
機械でつかんで出す、
道から遠くてつかめない木はワイヤーを引っ張っていき、
引き寄せる。実生の広葉樹を傷つけないように・・・・



















引き出してカットした木を林内作業車に載せます。
ひたすら切って運ぶくり返しです。

















載せた丸太を、大型トラックが入れる林道まで
運び出します。

丸太の積み上げには、農家トラクターにつけた
「グラップル」(丸太つかみ装置)が活躍します。
運材トラックに載せるには、丸太を
ある程度そろえておく必要があります。

実はYさんから借りていた青いフォードのトラクターを
返さなければならなくなり、古いインターのトラクターを
使うことになりました。
古いけど、しっかり働いてくれます。
農家のみなさんはどう感じるでしょうか・・・


教育大岩見沢校の4年生がインターンで間伐現場を
10日間手伝ってくれました。

それと、昨年、もりねっとで林業実習を担当した
2年生も、別の実習の合間に間伐現場を
見学しに来てくれました。


とにかく誰でも気軽に山に来られる。
それが森の道のいいところです。
きれいに木を運び出して、山主さんは
どんな感想を持つのか・・・・
とても気になります。

続きは次回に。

森の道、その後・・

9月2日から10月11日までで、
森の道での間伐・搬出作業が終わりました。
間伐木はじめ、実生の広葉樹も傷つけないように
気を使って搬出したので時間がかかりました。
各地の林業作業員の人たちが休日に手伝ってくれました。

10月14日には「森の道、見学相談会」を
開催して、地元中心に20名の方が来てくれました。

11月1日には、山主さん達を道に案内しました。
とても喜んでいただいたのと、今後の道のメンテナンス
について話題になりました。

道づくりや間伐の最中には、林業関係者の方々が
100名以上視察に訪れました。多くの方に、
北海道民有林初の森林作業道の意義について
伝えることができました。
中川町役場からは、中川町有林の道づくりや手入れの
プランづくり・事業実施のお話をいただきました。
このプロジェクトの成果が他地域に波及していきます。

今は、見学相談会に来ていただいた地元の山主さん2名の
山を見に行って、プランを提案する準備作業をしています。

東鷹栖の道づくり・森づくりの現場が、
いろいろな人たちに見てもらえ、
山主さんにも喜んでもらえたのですが、
まだまだ多くの方には体験してもらえていません。
手入れを待っている森もたくさんあります。

今後、更に道づくり・間伐の事業を中心に広げるのか、
どうするのか事務局で話し合いました。
森に道をつくり、手入れや遊び、いろんな可能性が
広がることは分かってきた。
今後はより多くの人たちにそれを体験してもらうことが
必要では?
まずは、山を持っている人たち向けに、
手入れのイロハから道づくりまでトータルに
体験してもらい、ある程度自分でも作業ができるように
なってもらえる仕組みとして、「森塾」を開講しよう、
となりました。今年道づくりした現場を使ってもいいよ、
と山主さんに言っていただきました。

その中で、「森の相談」につながれば、間伐や道づくりの
事業も検討する。事業となれば、その現場で「森塾」を
開講することも可能になるかもしれない。
人と森が循環していきます。

また、森塾に参加できる人数が限られるため、
定期開催とすること、
開催のようすを、新聞や折込ニュース、ホームページや
フォーラム開催などいろいろな形で広報していくことを
考えました。

一番伝えたいのは、森づくり初心者だった人たちが、
自分で何かをできるようになって、変わったこと、
その思いを、第3者に伝えること。
それを継続していきたい、と思いました。

今まで林業はプロの仕事、素人には無理、
とあきらめていた人がほとんどだったと思います。
確かに木を選んだり倒したりするのには経験もいりますが、
きれいに手入れできたときの喜びは格別です。
夢も広がるしそれなりの収入になることもあります。
もしそんな仲間がいれば話もはずむし、
手伝いあったりすることもできるかもしれません。

そんなことを考えています。


あらためて、間伐や見学会、その後のようすを、
写真でお伝えします。